2004年5月19日水曜日

あなたの笑顔


あなたの笑顔に
場所があるならば
わたしにください
傷だらけの腕で

癒し系なんて呼ばれて
消費されていくあなたの一瞬
の やわらかい経血
穏やかな穏やかな中音で

また 笑う

その笑顔の場所を
ください行き過ぎず
切り拓いていく足になるから
部屋ではなく 無煙の海

わたしのさまよう原野のむこう
夏のひと日がくず折れていく
波のように ベースのように
あなたはそこで弾(はじ)かれて

また 笑う

痛む腕の
跡形もなく
違うところへ
もうほほえんでいる


   (二〇〇四年五月十八、十九日)