2003年12月1日月曜日

LOVE SONG


世界の果てで、
空は幾何学的にヒビ割れていた。
正しく、美しく、
絡み合い走り抜ける輝きの直線たち。
断裂。
平らなディスプレイのむこう側から、
孵化 しようとする、
あんなにおおきなLOVE SONG

ひとつの誕生日が 生まれた日に、
ひとつの命日が 綴じられる日に、
結ばれた地平。この世界の果てで、
そら
そこで、いつまでも、
孵化 しようとする、
孵化 しようとしている、
あんなにまばゆいLOVE SONG
あんなに遠くのLOVE SONG

別れる日(火・被・非……
うたう ひとつかぎりの憧れ。
そして夢。
僕と君が、
あなたとあなたが、
そしてわたしとわたしが、
別れる日(火・被・非……
に、
痛みは裂け、
大いなる海からあたたかな血をまとい、
生まれてくるやわらかい赤子
の、その小さな手がつかむ世界のために、
いま それぞれの声でうたう。
あんなにおおきなLOVE SONG
あんなにまばゆいLOVE SONG
まだ、
届かないけれど、

世界の果てで、
空は幾何学的にヒビ割れていた。
正しく、美しく、
絡み合い走り抜ける輝きの直線たち。
断裂。
やがてそこから、産声が、
あるいはひとつかぎりの憧れが、
そら
へと響き、溶け込んでいく日に、
そら
そこで、いつまでも、
君とまた会いたい。




   (詩集『寄せる波、世界へ、』より)