めぐる風、幾重にも、円を描き、円を崩れ、 こぼれ落ち、ひかり落ち、きらきらと、きら きらと、流れ出て、またやって来ます、音を 立てながら、 その風、その春、きみよ、きみよ、 いま、ぼくは、どこに、いますか? かわしていく、先を逃げていく、後ろからつ いてくる、ぼくに交差する、風、のたわむれ 、の中で、ぼくときみと、きみとぼくと、並 んだまま、あるく、ね、 唇の色した、春、は流れ、散りゆく花びらは 、風に乗って、季節の外へと、降り積もりま す、きっと、きみには言えない、けど、ぼく は信じているのです、そして、きみに会いに いく、また、 開いている窓、(めぐる風、)流れている髪 、(幾重にも、)香る風、(円を描き、)あ たたかな言葉、(円を崩れ、)ぜんぶ夢だと しても、(こぼれ落ち、)ぜんぶ消えてしま ったとしても、(ひかり落ち、)離れない気 持ち、(きらきらと、)きみのいる窓辺へと 、(きらきらと、)降り積もってゆく、(流 れ出て、)ぼくの唇、(またやって来ます、 )何も言えないままだけど、(音を立てなが ら、) そして風は立ち止まる すっと 息を止めるように もう一度、(かわしていく、)風が吹いたな ら、(先を逃げていく、)もう一度、(後ろ からついてくる、)声をかけたなら、(ぼく に交差する、)ぼくらは、(風、)少し身を かがめて、(のたわむれ、)くぐっていかな ければいけない、(の中で、)季節から季節 へと、(ぼくときみと、)目醒めから目醒め へと、(きみとぼくと、)並んだまま、(並 んだまま、)あるく、(あるく、)ね、(い つまでもだよ、) (ね、)そして、きみに会いにいく、(いつ までも二人 永遠の夢を・・・ (ぼくはそこにいます、)また、
(詩集『きみよ きみよ』より) |