2006年6月23日金曜日

「その気」


   (ZONEの「mind」に)



「もうこれ以上、
 どんな青空もいらない。」

そう思える朝を、
なお、君は目を覚まし、
駆け出していく。

まぶしい始まり。
腰を下ろして、
大好きなTVを見ている。

「その気」がある。
ハミングする君のすぐそばで、
君の「その気」が、笑っている。
草のように。

しずかな日だまり。
糸のない穂や幹を、
君のその手に、掴み取って。
ドアを押し開けて。

「さあ 出かけよう」
分厚い音の聞こえる外へと。
どんなにかなわない空の下でも、
君の背中に重なっていく、
あの「歌」があるから。
無数の葉があるから。

大好きな「その気」は、
いつも君のそばにいる。
駆け抜けるための大地はあって、
君に風を吹かせない、
とどまるためだけの空なんて、ない。

 (言葉もなく 育っていく時間)

そして自分の名前を叫ぶ。



   (二〇〇三年十一月三、四、五日)