1 しあわせなんだと いま ほんとうにしあわせなんだと 日記にかくことに どんな意味があるでしょう 書かれなかった六年の月日と 光の中へ芽吹いていけた あの日の日付け しっかりと記し 笑った 笑顔の しずかな荷積みと 船出を見送る いつの日もかわらない 同じ重さの ギターを抱いて 海を見る目は 春にゆられていく 2 しあわせなんだと いま ほんとうにしあわせなんだと 日記にかくことに どんな意味があるでしょう 書かれなかった六年の月日と 光の中へ芽吹いていけた あの日の日付け 去りゆく季節に差し込まれ その身を折り曲げていく 一枚の栞 その足元から いま 蔦が鮭にかわり 鮭が細身の雲雀にかわって この朝の上空へと 垂直に 声だけを残して つきぬけていく |