2004年1月16日金曜日

春について


   1

しあわせなんだと

いま ほんとうにしあわせなんだと

日記にかくことに

どんな意味があるでしょう

書かれなかった六年の月日と

光の中へ芽吹いていけた

あの日の日付け

しっかりと記し

笑った 笑顔の

しずかな荷積みと

船出を見送る

いつの日もかわらない

同じ重さの ギターを抱いて

海を見る目は

春にゆられていく



   2

しあわせなんだと

いま ほんとうにしあわせなんだと

日記にかくことに

どんな意味があるでしょう

書かれなかった六年の月日と

光の中へ芽吹いていけた

あの日の日付け

去りゆく季節に差し込まれ

その身を折り曲げていく

一枚の栞 その足元から

いま 蔦が鮭にかわり

鮭が細身の雲雀にかわって

この朝の上空へと 垂直に

声だけを残して

つきぬけていく