わたげ ――ある死者のために うたうやうに しずかなは(ふぁ)なを さかすやうに は(ふぁ) ね それは 草や木の いのりでありました そらとみずの そらへ ゆたかに うつくしく 実 の、り ふくらんでいく は(ふぁ) ね うたうやうに しずかなは(ふぁ)なを ふむ やうに このあしで いのちのおはりを ふみ 文 ふみしめてあゆんでゆく あかんぼう の あし の やはらかさ 文 大事な文を なくしてしまつた このゆびは かはにもぢをかくには かたすぎる やがて かれてしまつ た この手のひらに まぼろしのやうに 白く あめのやうに こまかく ふつてくる {ルビは=<ふぁ} ね かすかに音をつれて 実 の、り それは 草や木の いのりでありました うたうやうに しずかなは(ふぁ)なを からすやうに 京都、また新年。 (京都のイベント『Portry Lunch Box』のために) bent bent 曲げる まがる かがむ (の、過去分詞) bent 曲げる、まがる、かがむ、 (の、過去分詞。) また新年。 京都の街を、 吹き抜けていく風。 ( feng ) いつかの雪は、 アスファルトの下、 鴨川の底、 そして、 すれ違った女子高生が覗き込んでいた、 ケータイのディスプレイの裏側にも、 ふり ふりつもる。 また新年。 さっきの風は、 交差点をまがっていった。 ( fe どこまでいっても、 bent 過去分詞 の、この街で、 餅が、 そして餅が、 また餅がさらに餅がそのうえ餅がまだ餅がそれでもなお餅が 焼かれ、 食われていく。 一斉に、 京都 bent 曲げる まがる かがむ (の、過去分詞) bent 曲げる、まがる、かがむ、 (の、過去分詞。) この街で、 弁当 空っぽの四角いはこ に つめられた昨日の残りもの。 弁当 こんなにも区切られ、こんなにも曲げられたこの街で、 つめられた昨日の残りもの。 (の、過去分詞 そこで僕はかがんでいる。 〝水へと、〟 (雨の中行われていた芸術イベント『大風流』に) 1、 ぼくはいつでも、かげをもっていた。 あしもとから、ほのぐらいひかりがあたるから。 でもぼくは、そのひかりがどこからくるかしらない。 ぼくはここでたっている。 「 オブジェ。…… 」 あめにぬれるから、 ぼくのまわりに、よごれたあしあとが、 残っていた。 2、 水の、 水の、 あるく。 ぼくは、 撤去されてしまった、自転車を取り返しに、 遠くまで、あめの、はいいろの雲を、 しらない、大通りはもうすでに、 の、 さらに遠くまで、 歩いていった。 ぼくは、 水の、 かたち? に、さわっている 〝水へと、〟 帰っていった。 それは、 撤去されてしまった、自転車を取り返しに、 水の、 水の途中。 3、 あめにぬれるから、 ぼくの絵の具が、たれてきた よ。 黒い風 (河村隆一ミニアルバム『人間失格』へのオマージュ) どこかで 見つけた 黒い風 人間失格の 穢れたからだ と 甘い歌声 あんなに優しい MeLoDy を うた、 うた、って (そこへと) 逃れていく 一ツのからだ 許されて 誰かに許されて いる 彼(その男)は (あなたへと) 愛を歌って いる 「道化師を演じる僕を受け入れて下さい 「この僕を睨み 叱って下さい 「僕を やがて 偽ものの草原の果て 家と道とが 燃え上がる うしなって それでも 彼(その男)は ひとりで歩いていく 遠い火傷を負いながら 偽ものの草原のうえ (あなたへと) あこがれ あゆむ 人間失格の 穢れたからだ の 甘い歌声 あんなに優しい MeLoDy は 彼(その男 あるいは私) どこかで 見つけた 黒い風 「僕はあなたを愛している 「僕はあなたを愛している 「僕は |