2004年5月21日金曜日

遅れる。


遅れてきた子が、
一人、棒になって傾いでいく海辺で、
僕らは何度も、
何度も波をくぐり抜けよう。

夕焼け色に染まった、
髪の短い、あなたの頭が、
うなづくみたいに、
しずかに沈む時

絶望なんていらない。
名前も知らない棒きれを起こして、
やさしくかついで、
さあ、一緒に帰ろう。

覚えられない家までの道を、
二人と一人で、
どこまでも遅れながら。
次のしぶきまで。


   (二〇〇四年五月二十、二十一日)